［ソウル ２８日 ロイター］ – 韓国政府は２８日、今年の国内総生産（ＧＤＰ）予測を大幅に上方修正した。景気配慮型の財政政策を通じて需要を増やし、輸出業者などの企業を支援する方針を示した。
企画財政省は２８日公表した経済政策報告で、今年の経済成長率を２０１０年以来の高成長となる４．２％と予測。従来予想は３．２％だった。また、補正予算を通じて１５万人以上の新規雇用を創出するとの声明も発表した。
同省幹部は先週末の会見で「国内経済は世界経済の回復と半導体産業の拡大で、今年下期も速やかで力強い回復トレンドが続く見通しだ」と述べた。
メモリー半導体の需要が世界的に高まっており、今年の輸出は１８．５％増の６０７５億ドルと、過去最高水準に達する可能性が高いという。昨年の輸出は、新型コロナウイルスの流行を受けて５．５％減少していた。
昨年の経済成長率はマイナス０．９％と、通年ベースで１９９８年以来最大のマイナス成長になった。
同省は来年の経済成長率を３．０％と予測。累積需要の顕在化やメモリー半導体の世界的な需要の高まりが、支援要因になる見通し。
同省は新規雇用を創出するため、７月初旬までに補正予算案を国会に提出する予定。補正予算の編成は今年２回目で、企画財政相によると、３０兆ウォン（２６５億５０００万ドル）以上の規模になる。
